アメリッシュガーデン改

姑オババと私の物語をブログでつづり、ちいさなガーデンに・・・、な〜〜んて頑張ってます

「結婚も数十年も過ぎれば処女みたいなもんよ」と「バラの栽培」

私には師匠がいる。

なぜかへへって常に平伏したくなる師匠のご高説の一つが下記だ。

 

「結婚も、もうね数十年もすれば処女みたいなもんよ」

 

この意味、わかります?

 

私にはさっぱりで、分かるような分からないような感覚は、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の「使徒」並みの唐突さなんであって。

 

新世紀エヴァンゲリオン・・・、かれこれ公開から26年過ぎても、いまだに使徒が襲ってくる理由が私には判然としない。それと同様、この言葉の真髄もよくわかっていない。第一の使徒襲来に、訳も分からずEVAに乗る碇シンジばりに、根本的な理由が見えない。

 

ちなみに師匠は私より結婚がかなり早いのだ。その辺のキャリアの差はあると思う。

 

師匠にむかって真っ正面から、その意味は? と問い正したいが、とてもデリケートな部分に触れそうで言い出せない。世の中には秘密にしたほうが良いこともある。

 

「数十年も過ぎれば処女みたいなもん」

 

まあ、含蓄のある言葉には聞こえる。理解は求めてない。師匠のしたり顔には、「あんたもそのうち、この境地がわかる」と、突き放している。

 

そんな師匠がやめとけと忠告しているのが、バラの栽培だ。こっちはわかりやすく、非常に明確にダメ出しされた。

若いころからの私を熟知する、ときどき私よりも私に詳しい師匠が、バラの栽培だけはやめよと忠告した。

 

だが、私は憧れている。

バラが咲き乱れる庭に憧れている。

庭作り、かれこれ十数年。それでもまだ憧れのまま、師匠の言葉に左右されている自分がいる。

このままでは、天国でも思案していそうだ。

 

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バラの咲く庭

 

さて、自宅にはモッコウバラが植えてある。

これをしてバラの庭というには、いささか歯がゆいものがあるが・・・

 

4月はじめ頃から寒い日がつづき、モッコウバラは咲きそうで咲かない。まるで、今回のコロナ騒動を見越しているかのように、これは長引くぞって、バラまで自宅待機してんのかって、私はイライラしていた。

 

その、モッコウバラがついについに・・・

と、その前に、我が家にモッコウバラがきた3年前の話をしたい。

 

モッコウバラ騒動

 

ことは2017年9月、偶然の出会いから話ははじまる。

 

園芸店で片隅に打ち捨てられた198円のバラの鉢を発見したのだ。

半分枯れかけた枝。花も散り、無残な姿を晒すその姿は、さすが198円の値に恥じぬ佇まい。

モッコウバラと書かれた札をみて、バラだけど198円って鼻腔がチっと膨らんだ。

 

当時、バラの庭に憧れていたが、師匠によれば、怠け者には無理と突き放されていた。ま、生来の怠け者であることは否定しない。

 

亡き父に「パジャマ以外の服を持ってないのか」と言わしめて数十年。亡くなった父に文句いうのもなんだが、パジャマ以外の服は持っている。ただ、めったに着ないというだけことだ。

 

さて、話は3年前に遡る。

198円のモッコウバラを売る園芸店。

 

「おじさん。これ、育てるの難しいですか?」と声をかけると、おじさんは無愛想な声で一言。

「簡単だよ。超初心者向け」

失敗しても198円。痛手は少ない。チョコレートを1枚我慢すれば良い値段だ。しかし、私は昔から、とても慎重だ。

「転ばぬ先の杖」の杖が頑丈か点検して、折って確かめるほどには慎重だ。

だから、そうそう師匠にラインした。

 

「😥」

「なに?」

「😔」

「だから、要件は」

「😓」

「困ってるのはわかった」

「ペットショップで育ちすぎて安くなった子犬みたいな、そんな憐れなモッコウバラの鉢を見つけた」

「いきなり長文かい。私は今、仕事している。それで?」

「198円だ」

「だから?」

「買おうかどうか迷っています」

「買うかどうかの前に、迷う値段か」

「バラだよ、初心者が手を出して良いものか」

「あれをバラというと、バラ愛好家は斜め上から、チラっと視線を投げかけます」

「イミフです」

「それほど楽なバラだ」

「買った!」

私は198円を握りしめ、おじさんに突撃した。

「ちょ、ちょっと、ま、待ったぁーーー! この時期よ、もう枯れているんじゃないか?」という最後のラインを読む前に、おじさんに198円を差し出していた。

 

これに味をしめ、園芸店で打ち捨てられる寸前の苗を救うようになった。けっして価格が安いからではない。断固、それは違う。あくまでもボランティア活動の一貫である。「園芸ボランティア」を名乗り名刺も作っている。

 

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名刺:園芸ボランティア

 

まあ、つまり、3年前に師匠からダメ出しをうけたモッコウバラが、その後、うんともすんともせず、花もつけず、枯れるんかいと心配した。1年前には、枝だけは盛大に育ったが全く咲かなかった。

 

モッコウバラの花が咲かないという、大事件ブログを書いた1年前。それは、まだブログをはじめて2日目のことだった。

 

その折、次のようなコメントをいただき、本当に嬉しかったことを覚えている。以来、げんさんは第2の園芸師匠とかってに思っている。

 

 げんさん (id:gensank)さん

「初めまして、げんさんと申します。
モッコウバラはある程度成熟しないと花をつけないそうで、小生が挿し木した黄モッコウは、3年目の今年も花をつけませんでした・・・。
成熟に必要な「ある程度」がサッパリわかりませんが、お互い咲くまでお世話していきますか。
なお、鉢管理している黄モッコウは乾燥などに対してはベラボウに強いです。写真からは地植えか鉢植えかがわかりませんが、おおらかな気持ちで接するのが吉かと思っています

 

これ、ブログ初コメントで、とってもとっても感動した。

ありがとう、げんさん!

 

そして、げんさん宅のモッコウバラも見事に咲いたそうで。

www.gensan.blue

 

とまあ、ここまで、文字を費やして、なにが言いたいのかというと、モッコウバラが、今年、はじめて咲いたのだ!!

それもとても美しい白い花と香りを放っている。

あなどるべからず198円。

 

今、自宅の庭では黄色いモッコウバラと白いモッコウバラが絡み、それは美しく咲き誇っています。

 

かなり嬉しいです!

コロナに負けず、モッコウバラも頑張っています。

 

皆さまもお元気で!!

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白いモッコウバラ
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