【その1】憧れのガーデン完成はいつ? 「5月まで僕を待てない?」と、シマトリネコが言いました。
今回は、庭を彩る多彩な俳優たち。その舞台裏を紹介したいと思います。
庭の主役といえばシンボルツリー、アメリッシュガーデンではやまぼうしとシマトリネコが、その役を狙って競っています。
まず、ダブルキャストで主役の座をになうのが風格さえ漂う「やまぼうし」。植栽している場所が良いというツキもあります。アメリッシュガーデンの東側寄りですが、ほぼ中央で目を引く位置に鎮座しています。
やまぼうしはシンボルツリー人気投票の常連、あるサイトでは第一位の、まさに樹木界の渡辺謙、大物俳優です。
「シンボルツリーって、やっぱり格好よくなきゃいけないですよ。私は、そういう意味でもキャリアアップをずっと積み重ねてきましたからね」
四季を通じていろいろな表情を見せる彼は、美しい樹形だけでなく、梅雨時には可憐な白い花さえ咲かせます。しかし、大物だけに難点が、冬には休暇を取るのです。枝だけの寂しい姿を晒すことになります。
「シンボルツリーとして、そこんとこ、どうするの?」
「枯れ木も山の賑わいですな」
「なるほど、さすが大物。ブレない。・・・意味が微妙にズレているけど」
一方、若手人気俳優「シマトリネコ」。地球温暖化の影響からか暖地性樹種である彼は、いま最も勢いがあります。大物俳優の地位を虎視眈々と狙う菅田将暉のよう。フェンス側に植えられ、母屋正面の窓からよく見えます。ちょっと小さめの葉が風に揺れる風情で、更なる魅力を付け加えています。
ところで、シマトリネコは常緑だから冬も元気、と思いがちですが、残念ながら、落葉もあるし、黄色く変色する葉もあり、元気いっぱいとは言い難いのです。それでも完全に落葉して枝だけになるヤマボウシに比べれば寂しくはない。
「ねぇ、君。春になったら、僕、花を咲かせるよ。それは白く細かい花をね」
「きれいなの?」
「君のためだけにね」
おおっと、反則技の心臓ドキューーン攻撃。直撃くらいました。
「あら、わたくしこそ、本物の主役。みていらっしゃい」
真っ赤な顔をして微笑むのが、薔薇界きっての人気者モッコウバラ。その使い勝手の良さも合間って、『どこでもモッコウバラ』と呼ばれる庶民派人気女優ナンバー1です。
「花さえ咲けば、わたくしに勝てる木はいないわ。普通の木ならね」と注釈ありですが、鼻息は荒い。
ブロ友ゲンさんに言わせると、今年、花が咲くかは、まだ未知数であり、主役を狙うには時期尚早というところです。自ずとシンボルツリーの地位は大物か新人かの2択になっております。
今後の展開次第で、どちらかにシンボルツリーとしての栄冠を与えるつもりです。
「だからさ、5月まで僕を待てない?」と、シマトリネコ が言いました。