アメリッシュガーデン改

姑オババと私の物語をブログでつづり、ちいさなガーデンに・・・、な〜〜んて頑張ってます

【嫁と姑その3 婚活その1】ディズニーのミッキー列車からの、まさかの叔母参戦

《オババ》姑、究極のディズニーオタク。九州で走るミッキー新幹線に乗車しようと企み計略を考えている。

《これまでの話》オババは家族を巻き込んで九州旅行を計画中であり、ミッキー新幹線のために夏休みを潰したくない私と、さまざまな攻防戦続行中。

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アメリッシュ、21日は、とても心穏やかに過ごしておりました。

 

外では雨が流れるように降り落ち、窓を叩く雨音は激しさを増すばかり。

窓ガラスに沿って雨が流れ落ちていく景色は、チャールズ・ブロンソン主演雨の訪問者という古い映画と似ています。

 

哀愁を帯びたフランシスレイの音楽。ピュアな表情が似合う女優マルレーヌ・ジョベール。雨が流れ落ちるガラス窓から、アンニュイな様子で道路を眺めている彼女。視線の先で、バスが停車します。

バスから降りてきたのは、ひとりの不気味な男です。その後、彼女はこの男に襲われた弾みで殺害してしまいます。彼女を窮地から救う役がチャールズ・ブロンソン

父のビデオで見たのだと思いますが、大人ぽい映像にドキドキしました。

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雨の訪問者、映画の冒頭シーン

今朝は、起きたときから外では恐ろしい勢いで風が唸り、あたかも狼の遠吠えのようです。

庭では強風に耐えきれず、ソファにあったクッションが飛んで、枝の間に挟まってしまいました。その姿を指差して、アンニュイに微笑む私。

 

ああ、もう、なんて優雅な日でしょうか。

 

天、我に味方せり!

 

オババ、この嵐のなかでは何もできまい。

一日、一日、こうしてやり過ごしていけば、9月はすぐに、そう、あっという間。

光陰矢のごとしと昔の人もいいことを言います。

たとえ今が5月でも、4ヶ月くらい、なんてことはない。

こうして一日一日を大切に丁寧にやり過ごして行く。それこそが人生の極意。

珈琲がうまい。

 

雨はお昼過ぎから徐々に弱まり、そして、3時を過ぎには弱雨となっていきました。

遠くの国道でバスが止まった。って、私の家からバス停は見えない。そこんとこは目をつぶって。

まだ、雨の訪問者の世界に浸っております。気分はマルレーヌ・ジョベール、髪がショートカットじゃないので、ひっ詰めてショート。見ようによっては給食のおばさん。

 

不気味な男が雨のなか、バスから降りて・・・。

だからそれ、男じゃない。だから、チャールズ・ブロンソンも助けに来ない!

 

オババが叔母を連れてバスから降りてきました。なぜ叔母までもが、いそいそと・・・。

 

この叔母さん、オババとは正反対の性格なんです。

もう優しいというか、優柔不断というか、繊細というか。同じ姉妹とは思えないというか。

こよなくオババを姉と慕い、ただ傍でオババの言う通りに動く。

叔母には一人娘がいるんですが、耽溺ともいえるほどの溺愛の結果、結果通りに育っております。

 

オババと叔母、遺伝子レベルで同じ、同じ親、同じ環境、同じ育ち方のはずが、なぜこうも違っているのか、アメリッシュ、不思議を通り越して驚きであります。

「お姉ちゃんはこうだったのに、あんたは」

なんてな会話、どの家庭からも聞こえてきそうですが、それにしてもなぜなんだろうか?

 

lifehacker誌が、兄弟姉妹の関係こそ、その後の人生を決定する最も大きな要因になるという研究結果を発表しています。

経済面・教育面で兄弟姉妹が同レベルの成功を収めるのは全体の半分に過ぎなかったそうで、遺伝的要因が同じでも一緒に成長すること自体が違いを生むということです。

兄弟姉妹は、お互いの違いを積極的に作り出そうとする性質があり、親は子どもたちを無意識のうちに平等に扱ってはいない。親自身は平等だといいますが、実際はそうではない、などの研究結果があるそうです。

 

今回、オババが救援として、なぜ、叔母を選んだのでしょうか。

私には計り知れない戦略? あるいは、単に叔母が暇すぎての野次馬根性? おそらく、後者の気がします。援軍にしては、あまりに脆い叔母です。

頭のなかで意味もない思考がぐるぐる回っている間にも、オババは威風堂々、叔母はおっとりとした姿で、インターフォンの映像に映っております。

 

ピンポーン、2度目のピンポン。

 

目を閉じました。開けるべきか、開けざるべきか。

私の人生は常に二者択一を真正面から突きつけられる運命。

例えば、ショップで気に入ったワンピースがあって、買うか買わないか、迷うじゃないですか。二者択一で、そんなとき常に買ってしまって後悔するのが私。

 

なぜだ!

なぜなんだ⁉️

 

横道があってもいいじゃないか? なんか秘密のルートってのが。

例えば、チャールズ・ブロンソンみたいな、超ガテン系の男臭い男が、この場から私を肩に担ぎ、助け出すって、そういう道筋が。

 

「あ、お母さん。今日はまた、この嵐のなかを」

って、ドアを開たんかい。

一応、周囲は見ました。チャールズをね、探しました。ちょっと道路に転がってないか。しかし、オババの背後、草木も生えてねぇ〜〜〜。

アメリッシュさん。あのね、この前のお話。ほら、お顔を合わせて十分にお互いの計画を練ったほうがいいと思って。それに早く予約したほうがいいじゃない、良い席も取りたいし」

えええーー? もう計画まで話は進んでるのかい、予約までいってんのかいな。

聞いてない。聞いてないから。

 

オババ、話ながらリビングのソファにどっかりと居座ったぁ〜〜〜。もう居座る気満々。テコでも動かない。

私のチャールズはどこ? 

チャールズの代わりに叔母がいるぅ〜〜〜!

 

息を整えるために、私、お茶をいれる振りをしてキッチンに逃げました。策は? 策はないのか?

その時です。叔母の、影の薄い優しい叔母の顔が天使のように輝きました。

そうか。その手があった! オババよ、戦略を間違えたな。

 

満面に笑みを浮かべ、適当にティーパックで茶を入れ、私、リビングに戻りました。

 

スタートダッシュが大事。サニーブラウンが100メートルで日本人として2人目の9秒台を叩き出した、同じスタートダッシュが。

 

「ミッ」とオババが言った瞬間、キーの言葉言わせる間もなく、私、叔母の顔を真正面から凝視し「優ちゃん(仮名:叔母の一人娘)、このあいだ、お見合いしたって聞きましたけど」と瞬殺のダッシュかました。

一瞬、それまで泉のように静かだった叔母の顔に生気がみなぎりました。

叔母と娘。この話題に勝てるものがいるか!

オババよ、戦略を間違ったな。今日は、叔母の娘、アフラフォーで結婚できないが、結婚できるかもしれない話、オンリーで乗り気ってやっからな。

覚悟しいや。

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