【外国みたいな風景に憧れて】そこで女が勝負をかけた! プロポーズは成功か?
ゴールデンウィークは、癒しを求めて近場をウロチョロしています。
って、なんか10連休と聞いて、力が漲って、漲って、そのおかげで疲れきったアメリッシュです。
癒しが欲しい。癒しがぁ〜〜。
てな訳で、GW半ばに、ブルーベルヒル勝浦という場所に来ております。ここは千葉県の房総半島先端にある宿泊施設で、日本ながら南仏プロバンスにいるみたいです。(すみません、盛大にもりました。気分です、気持ちが大事です)
大好きなラベンダーもいっぱい咲いております。
こんな芝生でのんびりしたいと夢みるでしょ。忙しい日々です。で、私、芝生の狭間に寝っころがり、目を閉じて、両手を胸の前で組みました。
自前ヨガのポーズ、静寂の印。
空気と化した私。平和です。
そ、その時、不穏な足音が・・・! 一人ではない二人。
サクサクサクサク・・・。
声も聞こえます。
いちオクターブ高い女性の声です。
「だってぇ、ヒロくん(仮名)、わかるでしょ?」
このカップルなら、うん、わかる。今朝方、レストランで隣にいました。顔立ちは、ものすごく盛って指原莉乃さん? 微妙な線ではあります。おそらく2から3歳くらい女性が年上で、いい女オーラを自ら出している。(自らがミソ、他人が思ってやっといい女なんじゃ。かん違いすな)
男性はメガネ! それ以外の印象がない。
「すわらない」と女が言った。「いいよ」と男が答えた。
二人は歩き去ると思いきや、アメリッシュの頭上で座りこんでしまった。
え? 私に気づいてない。こういうとき、どうしたらいい?
それに、緊迫した空気が漂っている。
女が勝負をかけるとき、それは空気でわかります。たいていの場合、本人は自覚しないが、ピンと張り詰め咳払い一つもできないオーラを発するんです。ただ、往々に男性にはわからない。それは同性しか察しえない空気であります。
「私って、できる女でしょ」
自分から言ったぁー!
「結婚って、まだ先だと思っていたの」
アメリッシュ、ここで納得したんであります。そうか、このメガネ君と結婚したいんだ。だから戦闘態勢。そうだな、そろそろ焦ってもいい年齢ではあるな。
「へえ、そうなんだ」
メガネ君、まったく気づいてない。KYか! あくび混じりに「ここ、いいところだね」と優しい声で、関係のない話題をふっている。
「ヒロ君は結婚のこと、どう思う」
おお、直球勝負か。女も30歳を過ぎると、いや、20代後半かも。いずれにしろモタモタしている場合じゃない。
どうする、ヒロ君。どう答える。二人(私と指原60パーセント似)は固唾を飲んで答えを待った。
「あすこな」と、奴は言った。
「海が見える、いいなぁ」
聞いてないのか? それとも、聞こえないふりをする高等戦術か、私たちは答えに迷った。顔を見ればわかる。なにせ、アメリッシュ、ダテに年を取っていない。メガネ君の表情をみれば、押すところか引くところかわかる。
「ねえ、私の話、聞いてる!」
苛立った声だ。
だめだ、女よ。それはアカン!
ここはぐっと堪えて、穏やかに進めるところだ。喧嘩腰になってどうする。結婚がゴールで、今がその手前のところまで来ているなら、いま、この瞬間に半分ほどゴールが遠のいたぞ。
しかし、その後のメガネ君の返答に、さすがの私も仰天した。
「なんの話?」と穏やかに聞いたのだ。
メガネぇ〜〜〜!
耳が不自由なのか。究極のKYか!
その答え、キングダム王騎の槍ほどの破壊力だぞ。
結婚だ、結婚してよと聞いているのだ。いや強制しているのだ。それを「なんの話?」で穏やかに切り返す?
完全に殺した。
張り詰めた空気がシューとしぼんでいくのがわかる。
「なんでもないわ」と女が言った。「海、見に行って、帰ろう」
『最後にお前の声が聞けてよかったぁby キングダム』(アメリッシュ、心の声)
「いいね」
そこは聞こえるんかい。
このカップルが、どうなったか知りません。おそらく想像通りの展開になるでしょう。
女よ、人生経験が少しだけ豊富な私が断定する。その男はやめて、他を当たれ!
年齢とともに時間は早くなる。人生は短い。