【外国みたいな風景に憧れて:2】千葉から三浦半島へ
千葉での緊迫した空気から、まだ立ち直れていないアメリッシュ。
癒しを求めて、房総半島からフェリーに乗って、三浦半島へ渡りました。
そこで発見してたんです。さらなる緊張を強いるシチュエーションを。
GW、本来の目的は人混みを避け、近場で癒しではなかったのか?
10連休でめちゃ混みを覚悟していましたが、千葉からのフェリーも簡単に乗れ、幸先の良い旅の予感・・・って、もう3日目でした。
ヒッチコックの名作『サイコ』という映画をご存知ですか?
98年にリメイクもされました。このサイコの舞台を連想するアメリカ的なモーテルを、なんと横須賀市で発見してしまったのであります。場所は湘南国際村。
映画は、こじらせ、引きこもり、マザコンという3拍子揃った上でのサイコ男が主役で、女装もする二重人格者。モーテルに泊まった客をバスルームで惨殺するという、おどろおどろしい設定です。
父親がヒッチコック好きで、幼い頃、強引にビデオを見せられました。怖いのなんのって、まだ幼く、か弱い女の子であったアメリッシュ 。
ふんぎゃぁあああああーーー!
ぜったい、ぜったい、金輪際モーテルには泊まらん!
ぜったいだ、近づきもせん!!
10歳の夜、深く自分の心に誓ったのであります。
ゴールデンウィークにも関わらず、ほとんど客の姿が見えないモーテル。
怖いもの見たさのアメリッシュは、車を停めました。
挙動不振になるのは致し方ありません。
バスルームでズタズタになる危険を犯すまではないという気持ちと、お化け屋敷にお金を払ってまで行く心理が拮抗するなか、忍び足で、一歩、二歩。女装のオーナーに見つかったら危ない。
「なにやっとんの」
先に進んだ家族が、ホテルのドアを開けようとして振り向きました。緊張感のないことこの上ないです。
人というのは今そこにある危機に無頓着なんだと、深くうなずきました。
「待て、待たんか。先に行くでない」
「どうした」
「危ないんだ。もし、変なホテルだったら困るでしょ」
「変なホテル? どこから見ても、ラブホじゃないよ」
アホかぁ〜〜!
ちがうでしょ。そっち方面じゃない。ぜんぜん別!
サイコでしょ。アメリカのモーテルそっくりじゃないか。なぜ、そんな呑気な話になる。私は結婚相手を間違えたのか。あるいは、相方が間違えたのか。
「はいるよ」
「ま、またんか、まだ心が、覚悟ができてない」という声もむなしく、家族はホテルに入っていた。
緊張感マックス!
って、こんな場所でサイコに出会ってどうするつもりだアメリッシュ 。
武器もない。手にはスマホひとつ。それで、戦うつもりか!
しかし、いなかった。いなかったのである。サイコ男もその母親も。
若い女性スタッフが愛想笑いをうかべて
「いらっしゃいませ」と、フロントから、普通に声をかけてきました。
ここは女装男の出番じゃないか。サイコモーテルじゃないのか。
このほっとしたような、それ以上に落胆した気持ちをわかってくださる方はいるだろうか?
「ンフフフフ、お見事です。誰か知りませんが、完全にしてやられましたよォ」by王騎
(『キングダム』のコアなファンです。特に王騎ファン。で、ついついセリフが飛び出すんです。すみません。
話はそれますが、映画キングダム、まだ見ていません。見にいきたいのですが、アニメや原作に匹敵した映画なのか、まだ情報不足です。
『進撃の巨人』実写版のような辛い思いはしたくないのです。1800円を返せと叫び、映画館、火つけたろかと、暴れたくないのであります)
『湘南オーヴァ』のホテルの皆さん。あらぬ疑いをかけてごめんなさい。
素敵な場所でした。泊まりはしませんでしたが、コーヒー、憩いでした。
さらに葉山方面にドライブしました。
スタバです!!
いやあ、おしゃれなスタバです。コーヒー、また飲みました。
ここから、ついに激混み東京に向かいました。(つづく)