【婚活 その5】婚活詐欺にあったときに通る、6つの段階
これまでの話
《オババ》私の姑、究極のディズニーオタク。ディズニー愛がすべての豪傑
《叔母》ひとり娘をこよなく愛する優しすぎる叔母、娘の婚活に悩むオババの妹。
《優ちゃん》叔母のひとり娘。究極の箱入り娘。39歳で初恋。現在、結婚詐欺問題が発生中。
🌟 🌟 🌟
オババたちが帰った夜。数時間かけネットを探索、さまざまな婚活サイトから情報を仕入れました。
翌朝、オババに電話すると、呼び出し音のぷっという間もなく、間髪いれずに受話器が外れて、つい勢いで「ご報告です」と、つんのめっちゃいました。
もう武者震いってか、身震いさえ感じてましたから。
「とりあえず、調査しました」
「して」
「相手の情報を調査するのは、手に余る所業で、申し訳ございません」
「して!」
「とりあえず、結婚詐欺にあわないためのマニュアル、手にいれましたゆえ」
「よかろう。申せ」
「ははぁ!」
やはり、オババにサムライが憑依している。これはディズニー同様に気合が入っている証拠なんで。
ドラクエの戦闘態勢でいえば、レベル50。
ラスボスに挑戦して、時間はかかるが倒せるレベルにまでなっている。
これ、ちょっと不安です。いえ、かなり不安です。オババが戦闘態勢のときは、たいてい大ごとになっていくんです。
素直にミッキー新幹線に乗っておいたほうがよかったかも、チラっとそんな思いがよぎりました。後の祭りです。
それにしても、後の祭りって、なぜ、こうも後なんですかね。前の祭りにしといてもらったほうが親切なんで。こういう軽率な女には、前の祭りにして、人生にちょっとだけアドバンテージあっても良かないですか? そこの神様。
「ネット出会い系サイトは、もともと詐欺が一番多くて、危険な場所であります」
「思ったとおり。わが目に狂いなし」
「はっ。で、調査結果ですが。まずは、6つの段階があり徐々に深みにハマるよう構成されております。オレオレ詐欺との共通点、多うございました」
「そうであったか」
受話器の向こうで、オババ、遠い目をしていることでしょう。
実は以前、オババに『俺だけど』って切羽詰まった声の電話があったのです。わかりやすいオレオレ詐欺電話です。
私の夫、つまりオババの息子は自分から電話をする人間ではありません。
更に付け加えれば、切羽詰まることに縁遠い冷静沈着な男です。
冷静すぎて、例えば、やかんで水が沸騰していても、横目で観察しているような沈着さです。おそらく沸点とか水の量と時間とか、そんな計算に頭を悩まして、沸騰している意味を忘れる、そんな理系メガネ男子です。
だからオババ、オレオレ詐欺だと、ついに自分の番だと腕まくりしたのです。
『あら、クリントなの?』って答えたそうです。
『ああ、俺』
アホ! クリントで気づけ、詐欺師。
オババの最も好きな俳優がクリント・イーストウッドです。
いかにキラキラネーム全盛とはいえ、名前にクリントってつける親、いますか? えっ? いるんでしょうか・・・。いるの?・・・。最近はどうも訳がわからなくて、私。
『そう、俺』
『で、どうしたの、栗キントン』
『た、大変なことになって。いま、警察の人と変わるから』
とまあ、そういった一連の流れがあったわけで。
クリントから栗キントン、クリムト、クリスマスまで呼び名を変えていく過程で、さすがの詐欺師も電話を切ってしまったそうであります。
『ほんと、最近の若い者って失礼ですよ。電話を切るときは、ちゃんと挨拶しなければ、礼儀がなってません』
オババ、礼儀のレベルが違う方向だから。そこで怒るより、別のところで怒る場面だから。
さて、婚活詐欺です。
「結婚詐欺であるかの見分け方ですが、何段階かにわかれます」
「うむ」
「第1段階は男が常に合わせてくる段階で、とてもよく女性の気持ちを察してくれる。そして、男の条件は最高、たとえば医者とか経営者とか。ハイスペックなのに、自分の自慢をせず、つねに話を聞いてくれるなどなど。女にとって気持ちのいい状態に持って行く。というのが最初の手管のようです」
「うむ。当てはまっておる。優ちゃんが恋をした時点で、もう詐欺師第一段階、突破しているな。次!」
「仰の通り、私も同じ考えでございます。つぎに第2段階。すぐ会おうとか、愛しているとか、最高の女性だとか、そんなふうに持ち上げながら会うことに積極的だそうであります」
「すでに5回もデートしている。そこも突破じゃ。次!」
「第3段階はお金です。お金の話がはじまります、女性がどのくらい金を持ってそうか、貯金額など聞いてきます」
「そうか、優ちゃんのことだ、のほほんと母親がいつでもくれるとか、使いたい放題とか話しておろう。第3段階も突破されたな」
「第4段階、金を借りたいという話がでてきます。理由はいろいろで、財布を落としたというベタ設定から、急に必要な金ができて、銀行から下ろすためには時間が遅いとか、そんな話がでてきます」
「であるか、次!」
「第5段階は、いよいよ大金が動きます。結婚をちらつかせながらの借金ではなく、もらう。最初は少額、徐々に大金になってきます。自宅を建てるための頭金を半額とか」
「であろうな。次!」
「第6段階では、女性側が怪しいと思いはじめます。しかし、それまでにある程度の大金を貢いでますので、それを否定したい気持ちが働くという悪循環がはじまります」
「そこは、優ちゃんだから。全財産奪われても、ほわんと気づかないであろう。第6段階は優ちゃんに訪れることはない」
「ごもっとも。して」
「本人に確かめねば、らちがあかんな。すくなくとも、相手は第3段階まで突破しておるようだ。第4段階にいってしまったか、あるいは、第5段階までか。すでに5回デートしている、これは緊急を要する」
「ごもっとも」
「馬ひけい!」
「はっ」
アメリッシュ、いそいで車を準備し、オババの家へと向かいました。
あの嵐の日、ミッキー新幹線を阻止したがゆえの、さらなる難題。
そういえば、なぜ、オババは叔母とともに家に来たのだろうか?
まさか・・・、まさか、この事態は、あるいは、まさか・・・
to be continued
🔴 🔴 🔴
=ご報告=
旅行ブログランキングのお話です。
どんどん、どんどん下がっております。目を被うばかりばかりの惨状です。
これは旅ランキングに参加している私のミスであります。
思えば、ブログを始めたばかりの頃、みみママ (id:zuttokireinalady)さんが親切に教えてくださったブログランキング。
ブログを始めた興奮冷めやらぬまま、ランキングの意味もわからず、最初に設置したのが旅ランキングであり、そのことに対しては、深く深く反省しております。
ブログ内容は、はじめガーデニングでしたが、いつしか、旅になり、そして、節操もなく、ディズニーに特化したと思ったら、なぜか嫁姑戦争に発展し、そこで止まればいいものを、今は婚活問題から詐欺事件と、どこまでも方向は定まらず流れています。流れすぎております。
旅ランキングってどこ?
旅って、どこかに1%でもある?
そんなだから・・・
もう、ズルズル、ズルズルという感じで下がるしかありません。
今、そこにある危機。まさに目に見える形の危機!
いっそ、旅ランキングそのものを視界から消したい。
もう奇跡です。
アメリッシュには、本当の奇跡しか残されておりません。
このなんとも痛ましい結果の、ご報告、このまま落ちていき、最終ランナーになりそうな勢いを、皆様にご報告するとは、私、斬鬼(ざんき)にたえません。
ブログランナーとして映えある1番にテープを切られ、栄光のインタビューを受けるスター選手を尻目の、まさかの周回遅れ。
スタジアムに到着したときは観客もなく、汗をかきながら走るも、むなしく一人走るも、照明がバンバンと消えて行く。そのなかを一人、黙々と走るアメリッシュ旅ブログランキング。
ああ、そういうものに、私はなりたくない・・・。