アメリッシュガーデン改

姑オババと親戚の物語をブログで綴っております・・・ブログ界のちいさなディズニーランドを目指しています

【結婚vs毒親/最終話/後編】結婚式の余興を強引にさせられたときの攻防。と、ランキング1位だった映画『ゴッドファーザー』

今週のお題「部活」から「お達者クラブ」は、いつまでも青春。

 

森の結婚式

 

8月はじめ、八ヶ岳の標高1000メートルほどにあるレストランで優ちゃんと太郎くんの結婚式が行われました。

 

日差しが強く、動いてなくても暑く感じるような陽気です。

ここ、ほんとに高原なの? ってくらい。

最高気温30度だそうで、じゃあ東京都は何度よって、そんな暑さでした。

 

式に出席したオババの仲間たち、最高年齢90歳を含めた平均年齢75歳の面々。この暑さにもかかわらず、お達者クラブかってくらい元気です。

 

「いやあ、いい式じゃった」

「ほんとだほんと、寿命が伸びたわ」なんて、

 

レストランに移動する途中も、うるさいのなんの。

どっから声が出てんだってくらい大騒ぎです。

 

ほら、太郎くん側の出席者が辟易(へきえき)して・・・

 

いやしてないぞ! 一緒になって騒いでる。

皆が二人の周囲で大騒ぎ、いえ、祝福しています。

 

そんななか、オババが寄ってきました。

 

「アメちゃん」

 

ネコ撫で声です。

 

私、思わず、オババ得意のハリソン・フォードに似せた皮肉笑い、え〜、その、つまり、唇の片方だけグッとあげた笑顔をつくってました。

 

これ笑顔か?

どっちかいえば、ヒクヒクって感じ?

 

まずい、これはまずい状況だって、とっさに理解したんであって、

だから思いっきり笑顔作って弾丸のように話しはじめました。

 

「すてきなお式でしたね。ふたりとも幸せそうで。お義母さん、ほら、あちらで皆に囲まれて、優ちゃんも楽しそうで、私も挨拶してきます」

「アメちゃん」

「あ、優ちゃん、大丈夫かしら、妊娠中だから無理してないかしら」

「アメよ」

「あっ、優ちゃん、ウソ! つまづいてる」

 

優ちゃん、ナイスタイミングでつんのめって、太郎くんが腕をグッと引いてます。さすが、太郎。すでに優ちゃんの転ぶタイミングを掴んでいるようです。

 

アメリッシュ!」

「へ?」

「察しているでしょうが」

 

いえいえ全然、まったく察してません。

絶対に察しないから。

金輪際(こんりんざい)、察してやるもんか。

 

ラクビーの『ハカダンス』余興、参加してくれなんて察することないから。

 

「ええ、もちろんですとも。お義母さん、ご心配無用です。いくらレストランのお食事がおいしくても食べ過ぎないようにと、十分、察しております」

「さすがじゃな」

 

へ? これでいけた? 半信半疑でにっこりしました。

オババも嬉しそうに微笑んでます。

 

これまずくないかい?

オババがハリソン・フォード笑いじゃなくて、にっこりしてる。

 

背筋が凍るわ。

 

「さすが、逃げの方向性がうまい」

「いや、お義母さん。そんなに褒められても」

「褒めちゃおらんわ」

「ですよねぇ、じゃ、私はこれで」

「ああ、そう。じゃ、これ、忘れないうちに渡しておきます」

 

ものすごく自然でした。あまりに自然に渡されたので、つい、うっかり受けとっちまったんです。

 

真っ赤なトランクスを。

 

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ラクビー用の赤いトランクス

ないわ〜〜!

 

「こ、こ、こ、こ、こ、これは」

「いや、渡し忘れていたようです。余興のハカ用衣装ですから。その洒落たワンピースの上から、ちょっと履けるように特大サイズにしましたよ。全く心配はないです」

 

心配するわ。そういう問題か!

 

「あ、あの、あのハカダンスは皆さんで。私は練習を見るだけと」

「アメよ」

 

オババの声のトーンが、いっそう低くなりました。

 

「最初の練習の姿、全員のバラバラな踊りを覚えておろう」

「ええ、ま、一応」

「誰がまとめた」

「それは、誰かが」

「最初の合図がなければ、誰も踊り出せないのです」

「それば、お義母さんがなさることが一番かと」

「え〜〜い、年寄りを舐めてはいかん。年をとるとな、一度、覚えたことを変更すると対応ができないのです。ものすごく混乱するんです。アメの気合いと声と間合いがなくては、余興は失敗じゃ」

「し、しかし」

「じゃ、合図をしたら、全員がトランクスをはいて、余興じゃ。楽しもうぞ」

 

オ、オババぁ〜〜〜。

 

最初から、そういう作戦だったの。

 

わかっていた。わかっていましたとも。

長いつきあいです。

間合いをつめて側面から攻め込むオババの戦法。

 

わかっていて、なぜか流されてしまいます。

 

というわけで、レストランでお食事中、いつ合図があるのかドキドキしていた私。どうにか、逃げようと、

しかし、お食事おいしいし・・・

 

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レストランのお食事

 

いつまでも青春、お達者クラブの余興ダンス 

 

「太郎くん、優ちゃん。今日は本当におめでとう! そこで、これからの二人の人生への応援を込めて、我らのダンスを披露します!」

 

オババの祝福にメンバー全員が拍手しました。

 

「全員、整列!」

 

オババ、合図した。

で、みな、すでに赤いトランクスを履いてる。

 

あ〜〜〜、遅かった。

食事に目がくらんで食べきったなんて、なんたる不覚。

逃げ損なって、もう・・・

 

ウソでしょ。

もう、ウソでしょ。

 

「お母さん、いったい、どうしたの?」

 

隣に座っている私の子が不思議そうに見ています。

難しいんだぞ、この年代の子って。

大学生になって親離れして、最近じゃあ偉そうに親に意見までするようになってるから。

 

こやつの前でハカダンス。

 

母親の威厳、丸つぶれだ!

 

「今日はアメリッシュが先頭を切って練習したダンスをご披露します、じゃあ、アメ!」

 

え? ご指名ですか。

もう、立つしかない!

立つしかないの?

 

周囲を見渡すと、全員の視線が刺さるように向かっていた。そんな純粋な目でみつめられても。

 

ええい、もう、ヤケだ。

 

赤いトランクをワンピースの上から、そっと履いて立ち上がりました。

 

夫も子も驚いたようにみつめています。

 

大丈夫だふたりとも、心配すな。

いや、心配しとけ!

母さん、これから玉砕してきます!

 

「優ちゃんと太郎くん。おめでとう!」って言いました。

 

そして、私、整列したオババと愉快な仲間たちの先頭に立ってました。

 

「じゃあ、行くよ。お達者クラブのみんな!」

 

あ、お達者クラブじゃなかった。

ま、いっか。

 

中腰になると、全員が同じ格好になります。

背後からくる静かな息遣いを感じます。

 

どう? いけるんか? みんな大丈夫か?

 

目を閉じました。すると、さらに緊張と集中の息遣いが。

 

その瞬間!

 

オババ、最初の雄叫び! ライオンキングの例の掛け声。

 

♫ンナァ〜〜〜!

ツゴンンニャ〜〜 ♫

 

どどんどどんどん!

 

って最長老が椅子に座ったまま太鼓を叩きます。

 

目で合図をして

 

「はい!」

 

Ka mate, ka mate!

私は死ぬ! 私は死ぬ!
ka ora! ka ora!
私は生きる! 私は生きる!


Ka mate, ka mate!
私は死ぬ! 私は死ぬ!

ka ora! ka ora!
私は生きる! 私は生きる!

 

Tēnei te tangata pūhuruhuru

見よ、この勇気ある者を。
Nāna nei i tiki

この毛深い男が
mai whakawhiti te rā

太陽を呼び輝かせる!

Ā, upane! ka upane!

一歩上へ! さらに一歩上へ!
Ā, upane, ka upane,

一歩上へ! さらに一歩上へ!
whiti te ra!

太陽は輝く!

 

そして、最後にガッツポーズ!

 

「ウッ!」

 

パーフェクトでした!

 

先日の練習よりも息があい、最高のハカダンスだったと思う。

 

オババ、まるで映画『ゴッドファーザー』のドン・コルレオーニかってくらいに、全員から祝福を受けてます。

 

座っている参加者とスタッフも大きな拍手をおくってきてます。

うちの夫と子以外は・・・

 

あの顔、呆然としたあの顔。

 

そうとも、、母さんはしたくしてしたんじゃない!

 

ああ、頭が痛い!

 

―the end―

 

(いろんな意味を込めて、the end・・・)

 

ブログを初めて

 

ここまで、【結婚と毒親シリーズ】を読んでいただいて本当にありがとうございます。約5ヶ月かな? このシリーズを書き続けてきました。

 

その度に、いろいろなブクマコメント、スター、コメントをいただき、本当に書く励みになっておりました。

 

ほぼ毎日更新をつづけ、校正もままならず、ひどい文章だったと思いますが、みなさまの暖かい眼差しに支えられてきました。

 

ありがとうございます。

もう一度、

 

本当にありがとうございました!

 

このシリーズは今回をもちまして『完』とさせていただきます。

 

今後は、別の内容でブログを書きたいと思っています。

どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

 

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映画『ゴッドファーザー

映画ランキング1位に選ばれた『ゴッドファーザー

 

1972年公開

監督:フランシス・フォード・コッポラ

主演:マーロン・ブランド

 

10年ほど前ですが、イギリス有数の映画雑誌『エンパイア』が、読者10,000人、ハリウッドの映画関係者150人、映画評論家50人にしたアンケート調査『過去最高の映画』で1位に選ばれた映画は、なんと『ゴッドファーザー』でした。

 

AFIアメリカ映画協会)が選んだ『アメリカ映画ベスト100』(2007年)の2位も『ゴッドファーザー』です。

 

以前、映画界でこの位置にいたのは『風と共に去りぬ』であったと思います。南北戦争時の家族を描いた映画でした。

 

1位に輝いた『ゴッドファーザー』も家族の映画だと思います。

シチリアンマフィアの興亡を描いて感動する作品です。マフィア抗争はありますが、基本的には悲劇的な家族ドラマです。

 

ニーノ・ロータ作曲の映画音楽が最高に素晴らしかった。この音楽のおかげで大ヒットしたとさえ思っています。

  


「ゴッド・ファーザー」 愛のテーマ

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