奇跡はドラマじゃなく身近で起きている。不慮事故が最も起きる場所は自宅って、このコロナ禍じゃ、まずいぞ。
今週のお題「激レア体験」
だんだん、日々が何かの罰ゲームかと思い始めている私。
というのも、この非常時に自宅待機をつづけ、つづけ続けた結果、
自宅の階段で、
「ふん、ふん」って軽快なリズムで、なんと1段踏み外して、そっから落っこちたんだ。
いやもうね、自分で思っても見事であったよ。
左足がズルって滑り、それで、「おぅ!」って、海外ドラマで端役のおばさんが叫ぶような声あげながら、お尻からドッシン、と。
すべった足が上にはねあがって、見事に90度、上。
わたし、転びながらも、足!
そこ上がりすぎって、勇敢にも注文つけてた。
まあね、人生で、もっとも言うことを聞かない相手が自分という不幸に、これまでも困惑してきた。
ほかの家族なら、そこ、足! って言えば、少しは躊躇(ちゅうちょ)したり抑えたりする。
注意して一番聞かないのは、私だとわかっていた。
ともかく・・・
頭より足が上にあるって、鉄棒の逆上がり以外にゃ、あってはならんことだ。これだけは、はっきりしておきたい。
世のためにも、ここは注意喚起しておきたい。
足は頭より下!
さて、階段を落ちるとき、私が一瞬、考えたことは。
この勢いですべって転べば、足が前にいきおいよく振り上がったってことは、ブーメランのように勢いよく頭部をぶつけるってことだ。
おお、それだ!
強く、それだって思った。
いや、まずい! これはまずい! このスピードで頭を打ったら即死か? いや、即死だよ。
その時、両手に持った食べ散らかした食料が、緊急食料が、つまり自宅待機用に集めたプリンの亡骸とか、チョコレートとかが、コーヒーとかが、お盆と一緒に舞っている。
階段、下から2段目だったけどね。それでも頭を打ったら、かなりまずい。そんな考えをとっさにもった。
ま、古くからのお友達はご存知かもしれないが、アメ、物心ついてから学校の運動会といえば、「どう、サボるか」という思考しか持たない。
んで、階段を落ちる瞬間。
あの曲が流れてきた。
やはり、罰ゲームか。
運動会のテーマ曲『天国と地獄』
🎵うちゃちゃちゃちゃらちゃら🎵
これを聞くと、条件反射で物陰に隠れたくなる。
ところで、あの曲、オッフェンバッハ作曲の「天国と地獄」って題名だって知っていた?
運動会における、
まさに、天国のリレー選手と地獄の運動オンチのための曲。
誰があれを流行らせたか知らないが、ある意味、センスはあることは認めよう。
🎵たたたんたんたたたら
この音楽が耳に流れ、不吉な予想以外考えられない瞬間。
ここで、体を丸めて柔道の受け身のような体勢をとったらどうだって、お察しの良い方、そう思われたかもしれない。今、このブログをアップしてることを見れば、それができたのであろうと。
ふふふ、
君は私を知らない。そして、なお悪いことに私も私自身を知らない。
『とっさに、その場で、たとえば、足が90度あがって、すっ転んだら、肘を犠牲にして階段をおさえ、くるっと体勢を変え華麗に着地する。
そして、何事もなかったかのように、空中に飛んだ食物を、右、左、右、と受け止め、バンと片膝をあげ、階下でフィニッシュ!』
無理だな。
絶望的に無理だ。
二重カギ括弧で述べたような華麗なスポーツ選手になる夢、いや、想像は一瞬した。
だけど、無理だ。
せめて、頭を両手で抱える。
どんなアホな運動神経でもってしても、これくらいなら、できそうだ。
ね!
それくらいなら、できるでしょ。
できると思うでしょ。
これが、私が自分を知らないとこなんだな。
頭で思っても、手足が全く自由に動かない。これ、どっかで経験したことがある。例えば、車の運転中とかさ。
それで、私は階段で転んだ瞬間、0.1秒間にいろいろ思った。
華麗なプロの着地から頭を手で押さえるというアマチュアレベルまでもだけど。
そして、不幸なことに、すべてが実際には起きなかった。
私は、ただ、すべって、転んで、尾てい骨をドンって打って、そのまま階段下に落ちたのだ。
後頭部を打たなかったのは、単なる偶然の奇跡だった。
それ以外のなにものでもなかった。
自分の半生を顧みたとき、こうした偶然の奇跡以外にはない幸運に支えられてここまで来たと心から反省している。
米国の貧民街に迷い込んだときも、台風後に取材で車を運転して、道が崩れていることも知らず迷い込んだときも、奇跡的に助かった。
なぜ? と聞かれると、もう奇跡だったとしかいえない。
ともかく、皆様
尾てい骨が、むっちゃ痛い!!
不慮の事故が起きる場所、それは外ではなく自宅
不慮の事故がもっとも起きる場所、それは「自宅」by厚労省。
あやうく、その事例を一つ増やすところだった。
厚労省によると、「階段が古く、手すりもない、滑りやすい」と三密ならぬ三拍子揃うと事故が起きやすいと注意喚起している。
役人たちよ。
君たちの頭はボンクラか。
東大出て、そんくらいしか思い浮かばんのか。
あるいは、適当な事例を単純に印鑑押して、通してるんかい!
私はな、『古くもなく、手すりもあり、滑り留めのある』階段で、すってんころりんを、やっちまったんだ。
だから、
人差し指でチッチッチッと左右に振る権利はある。
コロナ禍のこの大変な時期に、その程度の危機管理しか思い浮かばない君たち、しっかりと考えてくれ。
自宅の安全。けっして侮るべからず、
手すり程度じゃ守れない。
コロナ禍も同じだ。世の中には、こういう私のようなアホがいる。
この際、はっきり言っておく。
どれほど安全対策しても・・・
「何事も起きるときは起きる!」