アメリッシュガーデン改

姑オババと私の物語をブログでつづり、ちいさなディズニーランドに・・・、な〜〜んて頑張ってます

浅井長政の血脈は現在の皇室まで続いていく【明智光秀と織田信長/再6】大河ドラマ『麒麟がくる』

(前回のあらすじ:1573年夏、戦国時代に転生したオババとアメリッシュ。アバターとなった戦国時代の母娘を生かすため兵隊になる決意をした。明智光秀軍内で古川久兵衛の配下として雇われ、彼と共に密偵として小谷城へ向かう)

 

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焼かれた砦:戦国時代イメージ

浅井長政の血脈

 

浅井長政に嫁いだお市の方は、織田信長の妹であり絶世の美女と謳われた長身の女性だった。

彼女は信長の13歳下の妹で、1573年当時は26歳になっていたはず。

浅井長政との間に3人の娘を得た。その3人のうち・・・

 

長女、淀は羽柴秀吉の側室となって後、はじめての子を産み、のちに滅んだ。

次女、初は京極高次正室として、結構、うまく立ち回って生き延びた。

三女、江は徳川秀忠の継室となり、その娘徳川和子天皇家に嫁ぎ、現在の今上天皇まで血筋は続いている。 

つまり、浅井家と織田家の血はお市の方を通して、日本の主たる統治者に脈々と流れていると思うと、なにか胸アツで・・・

 

1573年、信長の大嶽砦攻め

 

小谷城の北西側、山の頂点にある大嶽砦をめざして、激しい雨のなか急斜面を久兵衛と共に登っていた。

「ひでえなぁ、ひでえ雨だ! 大丈夫か」

「大丈夫」

容赦なく口に入る雨粒を、ぷっと吐き出した。

雨はひどくなる一方で、風も強い。

遠雷も聞こえてくる。

濡れた草に足を取られた次の瞬間、あっという間に転んでいた。

斜面に顔面から落ち、泥水の混じる雑草を思いっきり噛んだ。

まずい、もう苦いったらない。

久兵衛が上から滑ってきた。

「言わんこっちゃねぇ! 手!」

 

そのときだ。

するどく稲光がして、耳元で大鐘がなるような雷音がした。黒い空を破るように黄色い閃光が走っていく。

私は目を見開いた。

光の先から、大勢の人がこちらに向かってくるのが見えたのだ。

まだ、遠い。しかし、確実にこちらに向かっている。

 

「きゅ、久兵衛!」

「なんだ」

閃光は一瞬で、また深い闇とともに、風と雨の激しい音が戻った。

「大変だ」

「どうした」

「人が、兵だ、そうか、あれいは朝倉の兵にちがいない」

久兵衛が隣に滑り込んで寝転がった。

「どうした」

「こっちに兵が向かってくる」

「織田軍か」

「ちがう」

「なぜ、確信を持てる」

史実によれば、大嶽砦の北側から信長は攻めこんだはず。だから、私たちが砦に向かう斜面とは反対側だった。そして、こちら側に兵が降りてくる。

あ!

「私はバカだ」

「今、その感想を言いたいのか。嵐のなかで寝転がって」

「いや、違う。織田はもう砦を落した」

「じゃあ、こっちに向かってくる兵とは敗残兵か」

また、雷が光った。

しかし、今回は遠い。雷音が聞こえない。

「そりゃ、まずい! アメ! 逃げるぞ、兵に吸い込まれると織田軍に敵と思われて討たれる!」

ずぶ濡れの顔で久兵衛が慌てて、さらに叫んだ。

「さあ、立て!」

いや、討たれることはないんだ。

信長は自らの精鋭部隊1000名を率いて奇襲したはず。自軍の陣地には3万の兵を置いていたはずだが、それは出ていない。

嵐と知り、速攻で決断して奇襲をかけたのだ。

奇襲、速度、彼の得意とする戦法だ。

大嶽砦の兵は戦いもせずに降伏したと信長の記録には残っている。

 

砦を落としたあと、ここからが信長という男の真骨頂だったんだ。彼はとらえた兵をわざと逃した。そして、朝倉側に返したのだ。

なんのために・・・

 

織田信長の周到なワナ

 

最も強い軍隊とは。これは戦国時代のどの武将も考えたにちがいない。

 

奇襲もありだが、その場合、味方兵の損失も大きい。

一番いい方法は、最もシンプルな方法なんだ。圧倒的な数で敵を萎縮させる。それが最高に強い軍であって、1573年になると信長にはその戦法が使えた。この数の勝負ができれば強い。

 

その次に強い戦法とは、難攻不落の山城で籠城する、だ。しかし、籠城には問題もあって、城にこもるだけでは、いつか食料もなくなる。糞尿などがたまり衛生面も悪く、兵にも疫病が発生しやすくなる。

籠城して味方の援軍を待つ。これが2番目に強い戦い方だった。

浅井長政小谷城という堅牢な山城にこもって、朝倉の援軍を待ったのは、このためだった。

 

さて逆に、戦場で最も弱い軍とはどんな軍隊か。

『軍事の日本史』本郷和人氏の著作によれば、敗走する軍だという。

人は誰でも暴力や死が怖い。真正面から戦いをしかける敵に、真正面からぶつかるのは真剣勝負で、兵は案外と死なない。

しかし、恐怖で敗走する人を後ろから討つのは、抵抗がないだけに簡単なのだ。

 

そう、信長は朝倉に罠を仕掛けた。

嵐の夜に奇襲を成功させ、敗残兵を朝倉の元へ返す。

兵を削がずに、わざわざ返して敵兵を増やす愚策、と凡人なら考えるだろう。

信長は朝倉義景という男を読んでいた。

貴族的快楽に溺れ、勝ち戦しかしない彼という凡人を、天才は追い詰めた。

 

信長は確信していたのだ。

次に、平泉の僧兵が守る丁野砦を襲い陥落させ、

そして、彼は待った。

 

朝倉が逃げる時を待った。

 

朝倉が敗走するとき仕掛ける。その織田軍の先陣には佐久間信盛柴田勝家滝川一益羽柴秀吉丹羽長秀を手配していた。

彼の命令はシンプルだった。

大嶽砦を落し、その日のうちに次の砦を襲って、彼は下知した。

「朝倉軍が逃げるとき、すかさず討て!」

 

大嶽砦から兵が逃げたということは、すでに、信長は別の砦に向かっている。

 

「なにもかも遅かったよ、久兵衛

「何が遅かったんだ」

「信長は、もういない」

「どうしてわかる」

「大嶽砦の兵は逃がされたんだ」

久兵衛はずぶ濡れの顔を拭うと、頭を掻いた。

「間違いないのか」

「ない」

「巫女殿。確かに、あんたはすごい。だが、この大雨んなかで聞いていると、ちょっと怖くなるぞ。何者なんだ」

「怖いって? 私も怖いんだ」

「あんたにとって何が怖いんだ」

「それでも怖いんだ。帰ろう、久兵衛、私は味方だ」

「わかった」

立ち上がって、斜面を降りはじめるとすぐ、多くの兵が滑るようにおりてきた。

私たちはその集団に飲み込まれ、踏み潰されないように、同じように走った。

戦場での死者には、味方に踏み潰されるという例が少なくない。

誰もが殺される恐怖に打ち勝てない、戦場に理性はない。だから、戦闘にはいったら、味方の流れを崩したり、転んだりすると、敵ではなく味方に踏み潰され大けがをすることもある。止まったら死ぬのだ。

恐怖に逃げることしか考えない集団。

私たちはその流れに乗るしかなかった。

「アメ!」

久兵衛の声が聞こえた。

私の足が遅れ、彼から遠ざかっているんだ。夜は深く暗く、自分の走るモモくらいしか見えない。

久兵衛!」

「アメ!」

彼の声が遠ざかっていく。

「アメ!」

「ア・・」

 

私は敗残兵に紛れ、流され、ただ、漆黒の闇を走るしか道はなかった。

 

・・・つづく

 

登場人物

オババ:私の姑。カネという1573年農民の40代のアバターとして戦国時代に転生

私:アメリッシュ。マチという1573年農民の20代のアバターとして戦国時代に転生

トミ:1573年に生きる農民生まれ。明智光秀に仕える鉄砲足軽ホ隊の頭

ハマ:13歳の子ども鉄砲足軽ホ隊

カズ:心優しく大人しい鉄砲足軽ホ隊。19歳

ヨシ:貧しい元士族の織田に滅ぼされた家の娘。鉄砲足軽ホ隊

テン:ナイフ剣技に優れた美しい謎の女。鉄砲足軽ホ隊

古川久兵衛足軽小頭(鉄砲足軽隊小頭)。鉄砲足軽ホ隊を配下にした明智光秀の家来

 

*内容は歴史的事実を元にしたフィクションです。

*歴史上の登場人物の年齢については不詳なことが多く、一般的に流通している年齢などで書いています。

*歴史的内容については、一応、持っている資料などで確認していますが、間違っていましたらごめんなさい。

 

参考資料:#『信長公記太田牛一著#『日本史』ルイス・フロイス著#『惟任退治記』大村由己著#『軍事の日本史』本郷和人著#『黄金の日本史』加藤廣著#『日本史のツボ』本郷和人著#『歴史の見かた』和歌森太郎著#グーグル検索#『村上海賊の娘』和田竜著#『信長』坂口安吾著#『日本の歴史』杉山博著#『雑兵足軽たちの戦い』東郷隆著#『骨が語る日本史』鈴木尚著(馬場悠男解説)#『雑賀の女鉄砲撃ち』佐藤恵秋著#『夜這いの民俗学赤松啓介著#「足踏み洗い」から「手揉み洗い」へ―洗濯方法の変化に関する試論― 斉藤研一 藤原良章・五味文彦 編ほか多数

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麒麟がくる」のあでやかな衣装

 NHK大河ドラマ麒麟がくる

 今回、大河ドラマの衣装を担当するのは、あの映画監督黒澤明さんの数々の映画衣装を担当した、黒澤和子氏。

 

戦国時代の史実に基づき、この時代に使われていた色あざやかな色彩で衣装をデザイン、とてもカラフルです。

 

4Kで放映される『麒麟がくる』の画面は、色あざやかで美しい映像だと思います。

衣装デザインも期待しているのであります。

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