今週のお題「わたしと乗り物」
《オババ》私の姑、人類最強のディズニーオタク。妹の夫とは同級生
《叔母・勝江(仮名)》オババの妹、ヒステリー性障害を患う。優ちゃんの母親、娘を過保護に育て離したくない毒親。太郎くんとの結婚に大反対していたが妊娠を境に変化。
《優ちゃん》叔母のひとり娘、39歳。婚活アプリで知り合った太郎と熱愛、過保護母に結婚の邪魔をされ、太郎と駆け落ち。妊娠が発覚。
《太郎》35歳。高校時代に親を亡くし、一人で農家を切り盛する勤労青年。
あなたが生きているこの世界は、コンピュータに作られた仮想現実だ
この言葉を完璧に否定することができるだろうか。
それが、映画『マトリックス』であって、
では、盛大な拍手とドラムロール!
ぱちぱちぱち、
ドドドドドドドド・・・
マトリックス新シリーズがキアヌ・リーブス主演で帰ってきます。
2020年に制作をはじめるようで、オリジナルメンバー多数出演であります。
⭐️ ⭐️ ⭐️
で、私、アメリッシュ。
この瞬間、マトリックスというより、私の運転が問題であって、
というのも、車の運転が、もう壊滅的に下手ですって、毎回、書いてますが、
冗談じゃないです。
はっきり言って、ド下手です!
ときどき、自分の免許証ながめ、なにかマトリックス的な要素からAIが忖度して取れたんじゃないかって思うわけで。
で、優ちゃんと太郎くんの婚姻届。
オババと提出しに行くってことは昨日のブログに書きました。
そいでもって、
その、車で行くってことになって。
駐車場でオババときたら、
なぜか助手席じゃなくて、迷うことなく後部座席にすわっていました。
「助手席じゃなくていいんですか?」
なんとなくね、なんとなく察してはいたけど、一応は聞いてみました。
「統計的に運転手の後ろが一番、死ぬ確率が低い!」
生き延びる気マンマンかい!
ま、私だってね。このところ、運転の機会が多くて、多少は、運転、うまくなっている。
病院の駐車場に来たときは、優ちゃんが倒れたって、ものすごく急いで運転していたから、バックで駐車せず、とりあえず前から突っ込んどいた。
これぞ、臨機応変な対応ってやつであって。
病院、立体駐車場で、患者の生死を預かるってのに、駐車場への配慮、まったくない。つまりスペースが狭いんで、これってどうよって思うわけですが、ド下手代表としては。
地域の基幹病院って、大勢の患者が押し寄せてくるわけで、多くの車を捌(さば)かなきゃいけないからって、立体駐車場のスロープが狭い!
ミニチュアカー専門ですか? って聞きたい。
設計者が目一杯ギリギリに駐車スペース確保している、都会にある恐怖のアルアル駐車場。
てか、設計者。
人類の運転技術に頼りすぎてるぞ!
我らはAIではない。
こんな狭い駐車場に入れること自体が不可能であって、横一列に並んだ車は、おそらくフェイクとしか思えない。
本物じゃない・・・、そうであって欲しい。
全員が全員、狭い駐車場に、キチっと駐車することこそが奇跡で、少なくともアメリッシュ運転レベルが3人いるだけで、ここは修羅場になるって。
そこ、プライドをかけて保証できる。
「なにか不安でもあるのか」
オババが聞きました。
今更、不安以外のなにものでもないわ。
バックミラーから見える狭い空間。
左右のサイドミラーからは、ほとんど隙間が見えない。
右隣は、よりにもよって、アウディのでかいセダン。赤い色が眩しく光り、隙間なし。左隣はトヨタの、なんかわらないけど大きな白いバン。多分、ハイエース!
私が前から突っ込んで駐車したときは、軽自動車が右で、普通車が左に駐車していた。
それがいつの間にでかい車に囲まれてんの。
悪意か、あるいは、嫌がらせか。これはもう、悪意という言葉じゃ説明できない。おそらく、車と駐車場の悪魔が喧嘩して、とばっちりを受けたって、そんな状況に近い。
「先ほどからため息しか聞こえないが。降りて、指示が必要か」
降りんな。それこそ、轢き殺しそうだ!
アウディと白いバンだけでも視界の注意を引いてるのに、この上、運転できないオババまで面倒みきれん。
で、とりあえず、まっすぐに後方へバックしてみた。
おわかりだろうか、賢明なる読者諸君。
狭い立体駐車場で、まっすぐバックする、その結果を。
そう、ボンネットの左右を車にはさまれ、背後は前方に駐車している車に挟まれるという、まさに前門の狼、後門のトラ。これ以上、一歩も進まぬという限界。
「アメリッシュ、どう角度を計算しても、ここから先に進めぬようにみえる」
そんなこったぁ、わかっとる!
やりなおし!
最初に戻して息を整えた。
で、少し左にハンドルを切って慎重にバック、慎重すぎてアリより遅い。
それから、前に戻して、それを繰り返せば出れるはず。
・・・たぶん。
何回か、切り替えしして、前に行ったり、後ろに行ったり。
で、また、50センチくらい左側にバックすると、右のアウディをコスリそうで、私、そこで車を停車して降りました。
な、なんで、運転席でみるのと、降りてみるのじゃ、ちがっているんだ。
まだ15センチほどは余裕があって、で、左を見て、あなた、青ざめましたね。もう3センチほどで、トヨタのバンをこすりそう。
ま、まずい。
数学の計算じゃ。このまま、まっすぐバックしての、そっから切り返し。
「アメリッシュ」
オババ、ドアガラスをオープンにして顔をだしました。
「お義母さん、今、計測してます」
「いや、そこじゃない。別の問題がおきておる」
「へ?」
「先ほどから、この場所に駐車したい車が待っとる」
私、必死であって、もう駐車場から車を出すって、そのことしか頭になくって、周囲を見てませんでした。
で、顔を上げると、ハザードランプをつけたグレーの車がいて、その後ろに3台の車が待ってる。
ぎょえ〜〜〜!
90度に頭を下げて謝り、もう一度、乗って、まっすぐバック!
前に戻す、後ろに下がる。
みんな待ってる。
みんな待ってるぞぉ〜〜!!
ディズニーの行列じゃないんだから、きっと、呆れている。
呆れる以上に、間違いなくイラついてる。
もうすぐ怒りに変わる!
世の中、ちょっと右側車線走ったくらいで煽り運転する怖い人で溢れてんだ。
駐車場で煽られたら、どうすんの!
泣きたいです〜〜。
で、絶望的に車は駐車スペースから出る気配がない!
出る気がないとしか思えない。
もう、私のせいじゃない。
きっと、車が3歳児のイヤイヤ期にはいってる!!
買ってちょうど3年目だし、3歳児の頑固さで頑張って反抗してる!
私の車、アリの歩みでバックしながら、少しづつ後ろに下がろうって、でもって、病人乗せた車の渋滞、さらに増えてて、もうパニック。
慌てるな、アメリッシュ!
て、そんなこと思いながらも、こんなの不可能だって、思っていたわけで。
と、ドアが開くバタンとする音が聞こえました。
ぎょえ〜〜〜!
いよいよ怒りの鉄槌(てっつい)、1人目!
「いいですか」って、中年のおじさんが言った。
「もう一度、前に入れてください」
え? 指導してくれる?
声、子どもをあやすみたいに優しいし。
涙が出そうです。
「はい!」
「そうそう、そこでストップ」
ドアがバタンって音がした。いま、指示している人よりさらに年配の男性が来た。白髪の紳士だ。
「あ、待った。もう少し右にハンドルを切る。そうそう」
「ああ、そうですな。ここは、ちょっと待って、後ろ見ますから」って次の老齢紳士。
バタン。さらにドアが閉まる音がした。今度は年配の女性だ。
「大丈夫よ、あなた、みんなで出してあげますからね。おちつきなさい」
中年のさえないおじさんや白髪の紳士や、おばさん全員が白馬の王子さまに見えた。
私、涙目でうんうん頷きました。
「よ〜〜し。いいぞ、うまい。もう一度、今度はまっすぐ出して! 止まる! そこ、まっすぐに、もう一度バック」
「こっちは大丈夫、まだ隙間があるから」
バタン、またドアが閉まる音。今度は誰よ。
気にしている時間はない。ともかく、全員の指示で、私、車を動かした。
そして、数秒。きっと数秒だ。あんなにでれなかった駐車スペースから、するっと車が出てた。
前に道があった!
後ろじゃない、前にあった!
その瞬間、おおきな拍手が沸き起こっていた!!!
私とオババ、車から降りて180度腰を曲げてお礼した。
ありがとう! みなさん、このご恩、一生宝として生きてきます!ってな思いで礼をしていた。
ほんとに、ありがとう!!
to be continued
⭐️ ⭐️ ⭐️
映画『Matrix』シリーズの続編『Matrix4』、制作決定
主演:キアヌ・リーブス
監督:ラナ・ウォシャウスキー
シリーズ第1作の公開は1999年、SF映画。
従来のCGにはないワイヤーアクションやVFXを使った映像は、当時、斬新で『映像革命』として話題をさらいました。
キアヌ演じる天才ハッカー、ネオ。
マトリックス4でも主演だそうで、そりゃ、めでたいです。
彼が銃弾を避ける、あの黒いコートをひるがえす超絶イナバウアーと、それを追う弾道の白い線。
しかし、映画『マトリックス』は、ワイヤーでのイナバウアーで弾丸を避ける、斬新な映像だけのSF映画じゃない。
SFが哲学にまで昇華され、卓越した作品になっていたと思います。
監督兼脚本家は制作にあたって、ジャン・ボードリヤールの哲学に影響されたと言っています。
ジャン・ボードリヤール、フランスの思想家であり哲学者。
彼の難解な主張を簡単に要約すっと、現実世界が仮想空間へと進化する過程で、「現実」とは、「リアル」とは何かを問う思想であり、その例としてディズニーランドをあげています。
ディズニー世界はハイパーリアル社会であり、現実から構築した仮想空間であるという意見です。
もともとディズニーはアメリカをモデルに作られましたが、現実は、そのシミュレーションであるにとどまらず、アメリカがディズニーランド化していると指摘しています。
この思想を元に生まれたマトリックスは、非常に示唆的であり、革命的な作品でした。
あちゃ、難しいこと考えちまった。
ま、よか。
で、キアヌ・リーブスなんですが、マトリックスで、ほんとカッコよかった。ですが、出演後に太って、こんなになって・・・
太ったり、痩せたりが激しく。
でも痩せているときの彼は、むっちゃイケメン!
冒頭の写真と最後の写真。同一人物と言って、誰が信じようか。